2013年12月17日火曜日

はじめてメキシコの旅8 メキシコシティ・ルイスバラガンツアー

メキシコシティの朝を迎えました。高層13階だったので颯爽とカーテンを開けると大都会の風景…ではなく隣のビルが目の前に。。さすが都会です。

良心的ビジネスホテル

今日の最初の目的地はチャプルテペック公園 BOSQUE DE CHAPULTEPEC!地図をみると歩いて15分の距離らしいのでとりあえず出発することにしました。

治安が悪いと脅かされ続けたメキシコシティ。IPHONEを手にしただけで盗まれるよ!と忠告されたけど写真は撮りたい、、そして決死の覚悟で撮った写真がこれです。


メキシコシティの交差点

しかし、どうにも様子がおかしい。にぎやかに歩く通勤の人々、散歩する犬、ベンチには語らう人々…あれ?平和?平和な町の様子に気持ちも暖まり颯爽と歩き出す私たち。独立記念塔が見えてきました。

目印代わりの独立記念塔

1910年独立100年を記念して作られた独立記念塔 Monumento a la Independencia は、高さ36mもあって夜はぼおっと光ります。塔の中には独立運動の英雄が永眠してるとか?!なんとお墓だったとはビックリです。独立記念塔からメキシコシティのメインストリートでもあるレフォルマ通りに入り、真っ直ぐ歩いていくとチャプルテペック公園につきました。灰色のビル群の中に忽然と現れたオアシスといった風情。


チャプルテペック公園入り口

公園の入り口には大きなバスステーションと地下鉄Chapultepec の入り口があり、湧き出すように人が出てきます。
そして謎のオブジェが。メキシコのすごいところは、謎のオブジェもかっこいいんですよね。日本の「祈り」と題した女の子像とは全然違う…。

謎のオブジェ

チャプルテペック公園 Bosque de Chapultepec はとにかく広いです。東京ドーム約146個と豪語するその広さはラテンアメリカ随一だそう。公園の中には国立人類学博物館をはじめ、城や動物園、美術館などが見所が盛りだくさん。また露店がたくさん立ち並ぶと聞いていたので朝ごはんを食べようと楽しみにしていたのですが、

ジョギングする人

ジョギンガーしかいない…。朝のチャルテペック公園には露店が並ばないことを学びました。
露店はなかったけれど、リスはたくさんいました。そして非常にたくましかったです。

凛々しいリス

リスは多かったけど、人はあまりいませんでした。だからでしょうか。朝のチャペルテペック公園は澄みきっていてとても爽やか。

噴水と地下から顔を出すおじさん

朝ごはん抜きのすきっ腹を抱えて、やっとチャプルテペック城に着きました。

チャプルテペック城

チャプルテペック城 Castillo de Chapultepec はメキシコ革命勃発期に独裁していた大統領の公邸として知られ、当時の調度品などが保存されているそうです。朝9時から開店のお城だったので、入ろうと思えば入れたのですが、なにぶんお腹がすいていて…。写真だけ撮って後にしました。

次の目的地は朝ごはん!ではなく、ルイス・バラガン邸!!日本から何度もEメールをだしてやっととれた10時の予約。チャプルテペック公園から歩いて15分くらいだったはずが全く着かない。どうやら迷った模様です。

迷い子中に何度も通過した橋

しかし急がば回れ?ルイスバラガン邸を見つける前に、ついに朝ごはんを発見!!

トルティーヤの焼けるいい匂い

小さな桶が逆さになってのイス代わり。おばあちゃんとおばさんがトルティーヤを焼いたり中にチーズをはさんだり。注文ごとに焼いてくれるから、熱々が食べられます。つたないスペイン語でオーダーする私たちにも、おばちゃんたちは優しく聞こうとしてくれます。お客さんのはずのおじさんまで手振り身振りで料理の説明してくれて…本当にメキシコの人は優しいです。皆さまの協力のかいあって、ついに朝ごはんゲット。


トルティーヤの中はチーズ。あつあつ。

イスは満員だったので立ってむさぼり喰いました。

感無量の友人

とても美味しかったし、不潔な感じは全くなし。シンプルな火を通してあるお料理っていいですね。

朝ごはんを食べ終わったところでルイスバラガン邸の探索再開です。まずは手近にいた軍人たちに聞いてみることにしました。スペイン語で必死に聞くも全く通じず。逆にガイドブックの地図を出せと言われ、分かりにくい日本語の地図で指ししめしてくれました。
メキシコシティはとにかく警察官や軍隊の人がたくさんいます。それだけ治安を統制する必要があるのかもしれませんが、私たちは旅先案内人として彼らを頼りにしつづけました。本当にメキシコの警察官、軍人の人は優しいんです。女子には特に笑


ルイスバラガン邸、外見はコンクリ

駅の方は軍隊の人がいたので平穏でしたが、ルイスバラガン邸の近くは変なおじさんがタムロしてて…やんややんや話しかけられました。悪気はないと思いますが、ああいうのは辛いです。そしてやっとこさバラガン邸に到着。息も絶え絶えにチャイムを押すと、ドアが開きました!!

結構でかい

中に入るとステキなロビーがありました。ホッとして10時に予約した旨を英語で伝えると、不審顔。ちょっと待っててといわれ、不安げにロビーに座っていると…本当に予約した?との英語が…。不穏な雰囲気。

ステキなロビー

ここから先がルイスバラガン邸

そして予約が入っていないと言い張るのです。いやいやいや、予約したって、とこちらも負けずに言い張るも予約がないの一点張り。そこで、あの遠い遠い日本から来たんだ、何とか中に入りたいの懇願交渉。すると人のよさそうな案内人はしばらく悩み…仕方ない僕が案内するよ!と言い出しました。ラッキー。っていうか、なぜ予約が入ってないんだ!


ルイスバラガン邸の屋上

ルイスバラガン邸は屋上以外撮影禁止だったので写真はこの数枚だけ。しかし、メキシコの旅の中でも本当に大切な時間になりました。

ルイス・バラガンLuis Barragan は、20世紀を代表するメキシコ近代建築の巨匠。そしてメキシコにしか建築物を造らなかったとのこと。今回見学できたバラガン邸 Casa Luis Barragan は1948年に建てられた彼の私邸で、なんと2004年には世界遺産に登録されています。彼は死ぬまで独りここで暮らし続けました。

屋上にはオレンジも!!

ひとつひとつの部屋は広くないのに、その全てが開かれたドアでつながり、次々と空間が生まれていきます。そして、大きな窓から入る光は壁にかかった反射板(と呼ぶには余りに美しい)によって別の壁面へと光が生み出していく。これが光と空間のつくり方なんだと感動を抑えられませんでした。

バラガン、十八番のピンクです

そんな美しいバラガン邸の中でひとつ異彩を放つ部屋がありました。死んだ友人の絵画が掛かる、採光がない小さな食堂。食を楽しむという感覚はなく、ただ空腹を満たすだけの部屋―。あまりの寂しさ、孤独感に息がつまりました。「孤独を楽しめない人に、私の家は適していない」と生前バラガンは話していたとのことです。この食堂で食事をすることを好んだ人間があの美しい部屋を生む…。ある意味真理を感じました。

窓は光を。ドアは空間を。そして暗闇がないと光は生まれない、狭いところから広いところへ、絵に描いたような対比の美しさ。そして、バラガン邸はあの強烈な孤独があるからこそ、美しさが際立っているのだと強く思いました。

バラガン邸のほかの部屋の写真はこちらの公式サイトに出ています。



バラガン邸を見学し終えたあとは、小さな売店を物色。簡単なハガキなどを購入しました。そして、バラガン邸の人から、ヒラルディ邸へと電話予約もしてもらい、ヒラルディ邸見学も実現したのです。

ヒラルディ邸Casa Gilardiはバラガンの代表作であり、最後の作品となった邸宅。バラガン邸から歩いて10分程度でした。ご近所さんだったんですね。ここは今でも普通に人が住んでいる個人宅。だから、見学出来る出来ないも住人次第…今回は見学できて本当にラッキーでした。

ヒラルディ邸のユカイな表札

チャイムを押すと陽気なおじさんが出てきました。ようこそ、ようこそと大歓迎の模様。それもそのはず、ひとり200ペソとのこと。いい商売…なんてウソです。

でました!十八番ピンク

この街ではピンクは異彩

家の中は撮影禁止とあり、私はおとなしく撮影しませんでした。しかし、得たものはやはり大きかった。家の中心部に進む細くて黄色く光る廊下を抜けると青いプールが広がっていました。プールの中には赤の壁。天上の窓からは光が様々な方向に反射しています。
写真で見るよりプールの水は淀み汚かった笑 しかし、それを補ってあまりある幻想的な風景にしばし息を呑んでみつめていました。ダイニングの半分に水を張り、赤と青の壁で光を生み出していく。まさに魔術的な魅力満載。

見学を終えた後、ちょうどお昼の時間だったようでいい匂いのする台所に通されました。もしや、お昼をごちそうしてくれるの?!と期待しましたが、日本人の私たちのために、日本の有名建築家の足跡帳を見せてくれようとしただけでした(失礼!!)私は建築家に疎いので安藤忠雄くらいしか分かりませんでしたが、建築家の残した感想を十分に楽しませてもらいました。

ヒラルディ邸の中の様子はこのサイトから。是非見てみて下さい。



さて、バラガン邸の見学をすませた私たちはお腹もペッコリ。地下鉄で目的のレストランに移動することにしました。
どこまで行っても、どんなに近くても5ペソ統一価格のメキシコシティの地下鉄。あらゆる人が乗っており、スリに気をつけてと忠告を受けた場所。危険な感じはしませんでしたが、緊張感は漂いました。

どんどん地下にもぐります

様々な人が乗る地下鉄

向かった先はトリップアドバイザー1位のレストラン、アグアイサルセビッチェリア Agua y Sal Cebichería!水と塩、セビッチェと言う意味でしょうか。
高級ホテルやレストランが立ち並ぶセレブなポランコ地区にあるだけあって、敷居が高い!でも美味しいものを食べるためには頑張ります。

オシャレな店内

オシャレな店内2

オシャレな店内3

私たちが入った頃は12時過ぎだったので、開店するかしないかほどのタイミング。メキシコのランチタイムはもっと遅い2時すぎのようです。逆にラッキーな腹時計笑

トルティーヤセンベイとサルサ

まずは、爽やかにリモナーダ(ライムの入ったレモネード)で乾杯!
お店の名前にある、セビッチェとはメキシコで言うお魚のマリネです。こちらがメインのレストランなんですね。

ということで早速セビッチェを。

エビ!マンゴーソースのエビ!

お店の名前がついているマンゴーソースに辛味を加えたエビとアボガドのマリネです。エビ、大きいんです、ぷりぷりです。そしてエビより美味しいマンゴーソース!!美味い!

そして、次に頼んだのはカクテルソース!

エビだの貝だの魚だのゴロゴロと

深みのあるスープのようなカクテルソース。このカクテルソースだけずっと飲んでいたい…気がついたらずっと飲んでました笑 本当に美味しかった。この美しいカクテルソースの中に、エビや白身魚、ホタテなどがゴロゴロ入っています。一体どこまで贅沢なのか…。

〆にはご飯でしょ、ということでラテンアメリカ風パエリャ!

シーフードパエリャ

土鍋で炊いた美味しいパエリャです。エビ、イカ、白身魚、タコなどシーフードがこれでもかと投入されてお味は当然のように美味しいです。


コーヒーも美味しい

お店は高級ビジネスマンがランチミーティングに使うようなセレブな雰囲気。それでも、私たちがたらふく食べて日本円で5千円ほど。本当にお手ごろです。ありがたや。

お腹もふくれたところで、次に向かったのは、アンタラポランコ Antara Polanco という巨大な高級ショッピングセンター。レストランから歩いて30分ということだったので、近くのインターコンチネンタルホテルの人に頼んでタクシーを呼んでもらいました。メキシコシティでは流しのタクシーと結託した強盗が頻発しているということで、絶対使うなと言われていました。もちろん地元の人は流しのタクシーを使っていましたが、スペイン語の不自由な私たちはやはり安全を買うつもりで。それでも二人で千円くらいです。

タクシーで乗りつけたアンタラポランコはセレブでした、クリスマスでした。

11月ですがクリスマス一色


こんなにオシャレなんです

行きかう人も高級そう

広い店内にはルイヴィトン、グッチ、マークジェイコブス、などいわゆるブランド店舗が建ち並びます。日本で言うと六本木ヒルズ、表参道ヒルズ、といった感じ。メキシコの違った一面が見られて面白かったです。しかし、カードがサインでは使えずレジで退散…。早々に退散しました笑

噴水もクリスマス仕様

まだ、陽も高かったのでポランコ地区をブラブラ散歩することにしました。

ブランド店ウジャウジャ

とにかくブランド店が続きます。夕方くらいまで歩きましたが本当に治安はよかった。メキシコは地区によって雰囲気がガラリと変わるそう。その辺の見極めが大事なんですね。

スワロフスキーのクリスマスツリー

ポランコ地区の高級な交差点


大使館的なものもある(右端にチラリ)

可愛いカフェも多いです

晩ご飯はポランコ地区のビジャマリア Villa María で頂きました。こちらはエルマリアッチの演奏を聴きながらメキシコ料理が食べられるレストラン。観光客も多そうでしたが、地元のビジネスマンたちの利用の方が多そう。


内装もクラシックな感じ

サルサとチップスは必ず出てきます

お昼に食べ過ぎたのと疲れがマックスに達し、この日はスープとサラダにしました。


見かけより美味しい!

チポトレ(乾燥唐辛子の一種)と豆のスープです。揚げたトルティーヤとチーズ、パクチーが具です。スモーキーなチポトレが効いてとても美味しい。

サラダも2人でつまみました。サラダといっても量はタップリ。これでお腹が十分膨れます。

おかずサラダ

アボガド、インゲン、サボテン、チーズ、トマトでピリ辛さっぱり。美味かったです。


エルマリアッチ!!

エルマリアッチの楽しい演奏も聴けてこの二品にドリンクで3時間くらい居座りました。ゴメンナサイ。いいお店でした。

夜も更けたので(9時くらい)、お店からタクシーを呼んでもらうことにしました。タクシー待ちの間におやつコーナーを発見。

色んなゼリーが食べ放題


これがまた美味しい…ついつい全種類つまみました。呼んでくれたタクシーはやっぱり普通の車。安全にホテルまで帰ることが出来ました。メキシコも最低限のことを気をつけたら十分夜も遊べます。案ずるより生むが安しですね。

明日はいよいよティオティワカン遺跡、そしてルチャリブレツアーです!!

2 件のコメント:

  1. はじめまして。
    僕もメキシコが好きで、何度か行ったことがあります。
    このHPは、かなり以前にブックマークして久しぶりに見せて頂いたら
    メキシコに旅行されていて、驚きました。
    メキシコシティは安全ですよ。
    夜遅くでも出歩いて大丈夫です。
    もちろん、場所によりますが。

    旅の続きの記事も楽しみにしています。
    もしよろしければ。

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    1. Chavezさん、はじめまして…すごい返信遅れてしまってすいません!!メキシコ好きなんですね(´▽`*)私も本当にメキシコが大好きで。。ブログが尻切れトンボで終わってしまってすいません!実は今年も11月にメキシコを旅することになりました!また改めてブログも書かせていただきます。よろしくお願いします!!

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